新世言     11月号 つづき

[ありがたい」「もったいない」の精神を

 何であろうと、自然界に存在するものすべてを恵みとして、最大限に活
用させていただくという精神が、これからは強く求められなければならな
い。言い換えれば、現代人の生活にはいかに無駄が多いか、ということ
である。大量のゴミが、そのこを如実に物語っている。「ゴミは泣いてい
る」と本誌の巻頭に丸山竹秋会長が書いたのは、二十二年ほど前のこ
とだ(1990年1月号)。

   [経済大国とは、ポイ捨て大国の別名か。また自然環境破壊大国
  の同名か。それらの元凶は、どこに?実践すべきことはいっぱいある。
  ゴミは泣いている」。

 縄文時代から貝塚があったように、人が生活するところにゴミは発生す
る。廃棄物が出るのはやむを得ない。問われなければならないのは次の
三点である。
 1、使えるだけ使いきって捨てたのか?
 2、捨てるものを別に利用できる可能性はないか?
 3、捨てるときにどういう態度をとるか?
 稲を例にとれば、コメだけを必要とする者にとって、藁は捨ててしまって
も不都合はない。しかし昔の人たちは1〜3を心得ていた。コメにだけ目を
奪われることなく、稲を全体として捉え、「ありがたい」「もったいない」と思
っていろいろな活用を考え出した。
 古くなった藁布団にしても、ポイ捨てはしなかった。 畑の肥料に使った
り、乾かして牛馬の飼料やカマドの燃料にしてきた。焼いたあとの藁灰ま
でも有効に使っていただろう。
 割れた茶碗の使い道はあまりないかもしれない。しかし昔の人はそれを
ポイ捨てしただろうか。捨てて地に還すときも、感謝の気持ちを添えて一礼
したのではないか。各地に伝わる針供養や人形供養のような「物の供養」
の風習からもそう思える。
 大量消費社会がこのままつづくはずはない。エネルギー対策は根本から
見直される事態となった。われわれのライフスタイルから先駆けて変えてい
こう。
 稲藁の教えを実践できる人にこそ、未来を拓く資格がある。

              新世言11月号  倫理研究所理事長 丸山 敏秋










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